既卒・フリーターのための面接対策「既卒になった理由」(例文あり)

既卒の面接でほとんど必ずといっていいほど聞かれるのが「既卒になった理由」です。
「なぜ既卒になったのですか?」
「就職活動はしなかったのですか?」
こんな質問に答えを詰まらせてしまう方も多いのでしょうか。
ここでは既卒フリーターのための面接対策として「既卒になった理由」について解説します。
目次
なぜ「既卒になった理由」を聞かれるのか?
そもそも,なぜ既卒になると「既卒になった理由」を面接で聞かれるのでしょうか。
「良い回答」を考える前に,この質問をする「面接官の意図」を考えてみましょう。
既卒になった理由は大きく2つ考えられます。
- 就職活動に失敗した
- 就職活動をしなかった
面接官はあなたがどんな理由で既卒になったのか,それについてどのように思っているのか,疑問(不安)に思っているのです。
面接官が知りたいこと
面接官(企業)は,「就職活動をしていたけれど,失敗した(内定をもらえなかった)」人については,「内定をもらえない人物なのではないか」という疑問を持ちます。
また,「就職活動をしなかった」人については,「なぜ就職活動をしなかったのか?」「就職に対する意欲が低いのでは?」という疑問を持ちます。
これは「あなたのことがキライ」だからそのように思うわけではありません。企業は,人を1人雇うために,多くの教育費をかけて投資する価値があるかを判断する必要があります。
もし,「雇っても問題のある人物だったらどうしよう」「すぐに辞めてしまったらどうしよう」と企業は感じています。あなたはそれらの懸念を払拭する必要があるのです。
あなたが面接で「なぜ既卒になったのか?」について上手く答えることができなければ,内定は一気に遠のいてしまいます。これはどの企業でも同じでしょう。
反対にいえば,この「なぜ既卒になったのか?」その理由について上手く答えられれば,内定まで一気に近づくことができます。そのための回答方法を学んでいきましょう。
「言い訳をする」「自分以外のせいにする」は絶対NG!
まず,絶対にやってはいけない回答方法を紹介します。
それは「言い訳をする」「自分以外のせいにする」することです。
誰だって,何かを聞いたとき「言い訳する人」「自分以外の誰かのせいにする人」にはあまりいい印象を持たないと思います。誰でもそんなことは分かっているはずです。
しかし,いざ面接となると,多くの人がこのようなNG回答をしてしまいます。なぜなら,言い訳や誰かのせいにすることで,格好をつけようとしてしまうからです。
自分自身がどのように変わったかをアピールする
既卒やフリーターの面接でもっとも大切なのは,その体験を通して「自分がどのように変わったのか」「自分の改善点」を伝えることです。
これが新卒時の面接とのもっとも大きな違いになります。
誰だって一度や二度のミスをすることはあるでしょう。面接官も「既卒になっていること」に怒るつもありはありません。そこからあなたがどのように変わったのかを知りたいと考えています。
「過去の自分と比較して,どのように自分が変わったのか(変わろうとしているのか)」を面接官に説明しましょう(伝えましょう)。
「今のあなたが当時の(上手くいかなかったときの)自分とは違う」ということをアピールすれば,面接官は安心するはずです。
既卒になった理由が「就職活動を失敗した」場合
既卒になった理由が「就職活動をしていたけど失敗した」場合,2パターンに分類されます。
- 新卒時に一生懸命就活していたけれど,内定をもらえなかった人
- 新卒時にかるく就活していて,そのまま既卒になった人
たとえば一生懸命就活をしていた人などはこのような説明ができます。
新卒時に◯◯業界に絞って就職活動を行っていましたが,内定をいただくことができずに既卒として就職活動を続けています。
反省点としては,◯◯業界だけに絞りすぎてしまい,視野が狭くなってしまっていたことです。既卒になった現在は◯◯職になることを目標に,業界にとらわれずに就職活動に取り組んでいます。
既卒になった理由が「就職活動をしなかった」場合
既卒になった理由が「就職活動をしなかった」場合,主に以下の理由が考えられます。
- 家庭の事情で既卒になった人
- アルバイトをしすぎて,既卒になった人
- 夢を追っていて,既卒フリーターになった人
家族の病気や介護など家庭の事情で既卒になった場合はそのことを伝えましょう。
アルバイトをしすぎて,既卒になった人
アルバイトをしすぎて既卒になった人の場合は,どのようにアルバイトを頑張っていたのか伝えてみましょう。アルバイトも立派な職歴です。
大学時代は飲食店チェーンのアルバイトリーダーとして,約20名のアルバイトスタッフをまとめていました。週5日,夕方から深夜まで3年間働いていました。
アルバイトに熱中しすぎてしまい,就職活動ができていませんでした。
現在はアルバイトリーダーの経験で培ったコミュニケーション能力を生かして,人と接する営業職に就きたいと考えております。
夢を追っていて,既卒フリーターになった人
バンドマンや役者など,大学を卒業してから「しばらくの間も夢を追っていた」という人も多いと思います。そして,夢を諦めて正社員就職を考えるようになります。
この場合,必要なのは語弊はありますが「夢を諦めたこと」を企業に伝えることが必要です。企業から見ると,採用してすぐ「夢」のために辞められては痛手になってしまうからです。
「夢を趣味にして続ける」「夢がなくなった(気持ちが冷めた)」という理由を聞くと,一般的に企業は安心する傾向があります。
大学生時代はプロを目指してバンド活動をしていたため,就職は考えていませんでした。しかし,大学卒業後,音楽活動で生計と立てることの厳しさを知り,また音楽仲間が次々と就職していくのを見て音楽の「夢」に対する熱が冷めていきました。
夢と仕事を切り離して考えられず,就職活動をしなかったことは反省しています。今後は,音楽は趣味として続けたいと考えております。
これまでの環境から抜け出し,御社の利益に貢献できるように努めたいと考えております
ネガティブ質問だからこそ,自信を持って答えよう
「なぜ既卒になったのか?」という質問は,「空白期間は何をやっていましたか?」とならんで,既卒やフリーターの面接で関門となるネガティブ質問です。
これらの質問に回答するときに「声が小さく」なってしまったり,「暗く」なってしまう人が多くいますが,これは逆効果です。
ネガティブ質問だからこそ,しっかりと答えを用意して自信を持って答えるようにしましょう。