フルタイムで働くフリーター(アルバイト)の就活方法

フルタイムで働いていると就活が難しかったりしますよね。かといっていつまでもフリーターを続けて「年齢」が高くなると,今度は正社員になる間口がグッと狭くなってしまいます。
そこで,ここではフルタイムで働くフリーターのための就活ノウハウを紹介します。
フリーターのフルタイムの労働時間
まず,フリーターのフルタイムの労働時間について考えてみましょう。
労働基準法を前提にすると,1週間(1日8時間×5日)で40時間働くことができます。
もし,これ以上の時間を働くときは,事業者は賃金の25%を上乗せする必要があります。これがいわゆる「残業代」と呼ばれるものです。
つまり,フリーターのフルタイムの労働時間は週40時間,月に約160時間になります。
フルタイムで働いたときの年収
続いて,以下の条件で,フルタイムで働いたときの年収を計算してみましょう。
- 時給:1,000円
- 1日の労働時間:8時間
- 月の勤務日数:22回
※計算がややこしくなるため,ここでは残業をしていないという前提にします。
時給が1000円で1日あたり8時間働くため,1日あたりの賃金は8,000円になります。
これが月に22回あるので,月収は17万6000円です。
年間では211万2000円の収入になります(ここから税金が引かれた金額が手取り)。
フリーターの弱点
一時的な賃金を見てもいまいちフリーターの弱点が分かりにくいと思います。
そこでフリーターの弱点を3点にまとめてみました。
将来的な賃金が低い
1つめは将来的な賃金が低い点です。
厚生労働省が発表した賃金構造基本統計調査をみると,正社員(正規雇用)と比べて正社員以外(非正規雇用)の人の賃金の推移が低いことが分かります。
20代前半など若いうちは良いですが,年齢を重ねるにつれてこの傾向が顕著になります。
ダブルワークも限界がある
収入を上げる方法は「労働時間を増やす」「時間あたりの賃金を増やす」の2通りしかありません。
労働時間を増やすというのは,ダブルワークがあげられます。
しかし,1つの仕事ですでに160時間以上(フルタイム)働いていることを考えると,ダブルワークにも限界があります。仮にできたとしても,長期間維持するのは心身ともに難しいでしょう。
時間あたりの賃金を増やすというのは,今より時給が良いアルバイトを探すか,正社員で働くことを意味します。
福利厚生が弱い
パートやアルバイトは正規雇用と比べると福利厚生が弱い点があげられます。
フルタイムで働いていると会社の「健康保険」には入れますが,「住宅」や「医療」「慶弔」などの面のメリットが圧倒的に少なくなります。
特にこだわりがない場合は,正社員になることを選ぶのもよいでしょう。
正社員になる方法を探す
冒頭にも書いたように,フルタイムでフリーターを続けていると年齢を重ねてしまいがちです。そして,年齢が上がると就職できる間口はどんどん狭くなっていきます。
そのため,今あなたがフリーターなら,できるだけ早く就職活動をはじめるのをオススメします。
正社員として就職するためには以下の方法があります。
- 自分ひとりで就活する
- ハローワークを使う
- 就職エージェントを使う
ただし,自分ひとりで就活すると,どのような仕事が適正なのか(やりたい仕事があっても自分のキャリアでなれるのか)といったことは,案外分からなかったりするものです。
また,「なぜ今までフリーターだったのか」「空白期間は何をやっていたのか」といったネガティブ質問に備える方法も難しいはずです。
就活はひとりで進める必要はありません。無料で使えるサービスを積極的に活用してみましょう。
ハローワークを使う
就活を進めるひとつめの方法にハローワーク(公共職業安定所)を使う方法があります。
ただ,フルタイムのフリーターが就活をするときに引っかかるのが「時間」です。
平日17時15分まで利用できる
多くの場合,ハローワークは平日の8時30分〜17時15分まで利用できます。
一部では土曜日も利用できたり,曜日によっては19時まで利用できるところもあります。
ブラック企業が混ざっていることが多い
ハローワークは求人数が多いのがメリットです。
しかし,同時に掲載されている求人が玉石混交(ブラック求人が多数混ざっている)のも事実です。これはハローワークに求人を掲載するのが「無料である」のが原因といわれています。
そのため,ハローワークで求人を探すときはブラック企業を見分ける力が求められます。
就職エージェントを使う
フルタイムで働くフリーターが就職するもうひとつの方法が就職エージェントを使う方法です。
就職エージェントに登録すると,面談を通して適正に合った求人を紹介してもらえます。
また,「履歴書や職務経歴書の添削」や「面接対策」もあるため,ひとりで就職活動をするときに壁になりやすい「ネガティブ質問」にも備えられます。
ただ,就職エージェントを利用するときは,就職エージェントがあるオフィス(主に東京を中心にした首都圏)に行く必要があるので,その手間だけはかかります。
既卒フリーター専門の就職エージェントを選ぼう
就職エージェントを選ぶときは既卒フリーターに特化した就職エージェントを選びましょう。
たとえば新卒を扱っているところでは,新卒とバッティングし就職が不利になってしまいます。
また,転職を中心に扱っている就職エージェントも「経験者」が競合になるため,職歴がなかったり,未経験の場合は就職するのが難しくなるでしょう。
既卒やフリーター専門の就職エージェントでは,それらと競合することなく,かつ持っている求人も「既卒やフリーターを歓迎している」ため,就職できる確率が一気に高くなります。
アルバイトの時間や曜日を変更しよう
フルタイムで就職活動をするときに難しいのが「時間」や「曜日」です。
就職エージェントは一般の企業と同じように平日の午前中〜夕方に利用できます。そのため,アルバイトの時間帯を遅くしたり,曜日が合わない人は変更してもらいましょう。
UZUZなど一部就職エージェントでは,夜20時からの面談にも対応しているところがあります。もし時間帯が心配なときは相談してみましょう。
本気で就職するなら休むことも大切
ただ,どちらにしても「今アルバイトを優先させて,就職活動を疎かにする」ことは長期的に考えると本末転倒になってしまいます。
本気で就職を考えているなら,「一定期間アルバイトを休む」覚悟も必要になるでしょう。
既卒やフリーターの場合,一般的に就職活動をはじめてから1〜1.5ヶ月で内定がとれます。この時期だけは辛抱して,あとの人生を良い方向に向かわせましょう。